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第1学年技術・家庭科年間指導計画
1.研究主題
実践的、体験的な学習活動を通して、生徒が主体的に課題に取り組み、基礎的・基本的な知識・技術(技能)を確実に身につけさせる。
2.主題設定の理由
平成15年度千葉県学校教育指導の重点のうち、技術・家庭科指導のポイントの「イ 生活の自立を図る観点から、実践的・体験的な学習を一層重視する。」を達成するためには実践的・体験的な学習活動を多く取り入れることが大切と考えた。また、それらの中で、知識・技術(技能)の習得はもとより、目標、ねらいに準処した評価をし、生徒の学習意欲や、学習効果を高める指導と評価の一体化はどのようにしたらよいか研修したく、この主題を設定した。
3.1学年指導計画
(1)指導目標
@A(4)ア 家族が住まう空間としての住居の機能を知ること。
AA(4)イ 安全で快適な室内環境の整え方を知り、よりよい住まい方の工夫ができること。
BB(3)ア 家庭や家族の基本的な機能を知り、家族関係をよりよくする方法を考えること。
CB(3)イ 家庭生活は地域の人々に支えられていることを知ること。
DA(3)ア 衣服と社会生活とのかかわりを考え、目的に応じた着用や個性をいかす着用を工夫できること。
EA(3)イ 日常着の計画的な活用を考え、適切な選択ができること。
FA(3)ウ 衣服材料に応じた日常着の適切な手入れと補修ができること。
GB(6)ア 地域の人々の生活に関心を持ち、高齢者など地域の人々と関わることができること。
HB(6)イ 環境や資源に配慮した生活の工夫について、課題を持って実践できること。
(2)指導計画 |
評価の観点 評価規準 評価方法 判定基準:A:十分満足できる B:おおむね満足できる
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時数
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指導項目
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指導
要領 |
学習活動(目標)
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生活や技術への関心・
意欲・態度 |
生活を工夫し、創造す
る能力 |
生活の技能
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生活や技術についての
知識・理解 |
進度 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
9
1
1
2
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住まいの働きとは何か。
家族とすまいのかかわりを考える。
家族が集まる場所を快適にする。
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A(4)ア
A(4)アイ
A(4)アイ
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・家族が住む空間としての住 居の機能を考え、まとめる。
・生活行為と住空間の関係を 理解し、家族の生活により 住まい方にちがいがあるこ とがわかる。
・家族が集まる場所を快適に する工夫を考え整備するこ とができる。
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・家族の生活の場としての 住居の機能に関心を持ち、 意欲的に住まいの基本的 な機能を調べようとして いる。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・家族とすまいとのかかわ りに関心を持ち、いろい ろな生活行為と住空間の 関係を考えている。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・家族が集まる場所を快適 にするための工夫に意欲 的に取り組んでいる。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
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・住まいの機能について、 わかりやすくまとめよう としている。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・家族のくらし方を考慮し、 家族にふさわしい住空間 の工夫をすることができ る。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・家族が集まる場所がより 快適になるように工夫が できる。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
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・住まいの基本的な機能を 調べ、まとめて発表する ことができる。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
B:住まいの基本的な機能 をあげることができる。
A:住まいの基本的な機能 を家族や地域環境条件 と照らし合わせて挙げ ることができる。
・住空間と生活行為のかか わりを調べ、各自の生活 にあった住空間の工夫を し、発表することができ る。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・家族が集まる場所や場面 を考え、様々な条件を考 慮して、快適な室内環境 の整備ができる。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検 |
・住まいの基本的な機能に ついて理解している。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・生活行為に対応した住空 間の必要性と家族の生活 により住まい方にちがい があることを理解してい る。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・家族が集まる場所を快適 にするための条件を理解 している。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
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時数
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指導項目
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指導
要領 |
学習活動(目標)
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生活や技術への関心・
意欲・態度 |
生活を工夫し、創造す
る能力 |
生活の技能
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生活や技術についての
知識・理解 |
進度 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
3
1
1
5
1
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健康で、快適に住まうことを考え、実践できる。
安全な住まい方について考える。
よりよい住まいと住み方を考える。
よりよい家族関係を考える。
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A(4)イ
A(4)イ
A(4)イ
B(3)ア
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・自分の住まいを快適にする ための具体的な方法を考え 実践できる。
・家庭内の事故の原因と種類 を知り、安全にすむための 工夫を考えることができる
・家族がより住みやすくなる ための方法を考えることが できる。
・家庭や家族の基本的な機能 を知り、家庭や家族の重要 性に気づく。
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・自分が過ごしている場所 で、汚れている場所を見 つけ、その清掃方法を積 極的に調べている。
方法:活動状況の観察、レ ポート点検
・室内の安全に関心を持ち、 家庭内事故防止の対策を 積極的に考えてる。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・住み方を見直し、改善し ようとする意欲がある。方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・家庭や家族の基本的な機 能や家庭生活の意義につ いて、意欲的に調べ考え ている。
方法:活動状況の報告
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・安全で手際のよい清掃方 法の工夫を試みている。方法:活動状況の観察、レ ポート点検
・家庭内の事故の原因と種 類を調べ、自分の家をよ り安全な住まいにする工 夫ができる。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
B:家庭内の事故防止の対 策を一つ考えている。
A:いろいろな場面や場所 に応じた事故防止の方 法を考えている。
・家族の誰もが、健康に快 適に感じる住まいと住み 方を自分なりの方法で、 考え、工夫できる。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
B:工夫点を一つ考えるこ とができる。
A:工夫点を複数考えるこ とができる。
・自分の家庭や家族関係を 振り返り、家族の機能や 家庭生活の意義、家族の 大切さをわかりやすくま とめようとしている。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
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・汚れに応じた基本的な清 掃方法で、安全で適切に 用材や用具を扱って、清 掃ができる。
方法:活動状況の観察、レ ポート点検
B:安全で手際のよい方法 で清掃できる。
A:環境保全まで考えて、 配慮して清掃できる。・家庭内の事故防止の方法 や安全な住み方の工夫に 必要な基礎的な技能を身 につけている。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・住み心地がよくなる住み 方の改善や工夫の仕方を 身につけている。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・家庭や家族の基本的な機 能や家庭生活の意義、家 族や家庭の大切さについ て調べ考えて発表できる。方法:活動状況の観察
B:家庭や家族の基本的な 機能を調べ、家庭生活 の意義、家族や家庭の 大切さについて自分の 意見が言える。
A:様々な観点をふまえ、 上記につて、自分の意 見が言える。 |
・汚れに応じた基本的な清 掃方法や溶剤や用具の安 全で適切な扱い方を理解 している。
方法:活動状況の観察、レ ポート点検
・場所や場面に応じた安全 対策ができる基礎的な知 識を身につけている。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・誰もが住みやすい住まい の条件がわかるとともに 住み方の工夫に必要な基 礎的な知識を身につけて いる。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・家庭や家族の基本的な機 能がわかり、家庭生活の 意義と家庭や家族の重要 性を理解している。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
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時数
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指導項目
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指導
要領 |
学習活動(目標)
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生活や技術への関心・
意欲・態度 |
生活を工夫し、創造す
る能力 |
生活の技能
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生活や技術についての
知識・理解 |
進度 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
2
2
9
1
1
1
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家庭での役割分担を考える。
家庭と地域とのかかわりを考える。
衣服の働きを考える。
自分らしい着方をまとめることができる。
衣服を選ぶ
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B(3)ア
B(3)イ
A(3)アイ
A(3)アイ
A(3)アイ
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・家族関係をよりよくする方 法を考えることができる。
・家庭生活が地域の人々に支 えられていることがわかり 地域の一員であるという自 覚を持つことができる。
・目的に応じた衣服の着用や 個性を生かした着用を考え ながら、衣服に働きをまと めることができる。
・自分の衣生活を振り返りな がら、自分らしい着方を考 えようとしている。
方法:ノート点検
・日常着の適切な選択ができ る。
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・家族の一員として、自分 にやれることを積極的に 考え実践しようとしてい る。
方法:活動状況の報告
・自分や家族が、地域の人 々とどのようなかかわり があるか、積極的に思い 出したり調べたりしてい る。
方法:活動状況の観察
・生活場面に合わせた衣服 の着用に関心を持ち、自 分の日常生活を振り返り ながら考えようとしてい る。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
B:自分の日常生活を参考 に考えている。
A:自分や友達の日常生活 を参考に考えている。
・手持ちの衣服を計画的に 活用し、無駄のない衣生 活の工夫を考えることが できる。
方法:ノート点検
・日常着を適切に選択しよ うとしている。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
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・家庭の仕事で、家族の役 割分担と協力は、どうあ ればよいのかを考えるこ とができる。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・地域の人々とのよりよい かかわり方を考えようと している。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・衣服と社会生活のかかわ りを考えながら、目的に 応じた着用や個性をいか す着用について、自分な りに工夫できる。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・目的に応じた着用を考え ながら、自分らしい着方 をまとめることができる。方法:ノート点検
・日常着を適切に選択する ために自分なりの方法を 工夫することができる。方法:活動状況の観察、ノ ート点検
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・自らの生活態度の改善や 家族関係をよりよくする ために自分が参加できる 仕事を具体的に考え実践 できる。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
B:生活態度の改善や参加 できる仕事を具体的に 一つあげ実践できる。
A:具体的に複数あげ実践 できる。
・自分や家族の生活が、地 域の人々とどのようなか かわりがあるのか、調べ て発表できる。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・日常着を適切に選択し活 用できる。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
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・家庭の仕事を家族で協力 しあい分担することの大 切さを理解している。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
B:協力しあい分担するこ とがなぜ大切なのか、 自分の考えを説明でき る。
A:自分の考えをいろいろ な観点をふまえて、い くつかあげ、説明でき る。
・家庭生活が地域の人々の かかわりの中で成立して いることを理解している。方法:ノート点検
・社会生活をする上での衣 服のはたらきについてま とめることができる。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
B:衣服のはたらきについ て説明できる。
A:具体的な例も挙げなが ら説明できる。
・既製服の表示と選択にあ たっての留意事項につい て説明できる。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
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時数
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指導項目
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指導
要領 |
学習活動(目標)
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生活や技術への関心・
意欲・態度 |
生活を工夫し、創造す
る能力 |
生活の技能
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生活や技術についての
知識・理解 |
進度 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
2
4
12
2
8
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衣服の手入れと補修
補修をする
よりよい生活
環境や資源を考えて生活する。
生活に役立つ小物作りの製作
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A(3)ウ
A(3)ウ
B(6)イ
(A(4)イ)
B(6)イ
(A(4)イ)
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・手入れや補修の必要性を考 えることができる。
・衣服の補修ができる。
・身近にある環境や資源の問 題に気づき、限りある資源 の有効な活用の一つとして 生活に役立つ小物を作る。 加えて、よりよい住まい方 の工夫も目指す。
・生活に役立つ小物を製作す ることができる。
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・日常着の手入れや補修に 関心を持ち、その必要性 を考えようとしている。方法:活動状況の観察、ノ ート点検
B:必要性を考えることが できる。
A:日常生活と関連させな がら必要性を考えるこ とができる。
・補修に関心を持ち、意欲 的に取り組んでいる。
方法:活動状況の観察
・環境に関わる事柄を挙げ ようとする。
方法:活動状況の観察
B:いくつか挙げようとす る。
A:たくさん挙げようとす る。
・意欲的に製作に取り組む ことができる。
方法:活動状況の観察
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・どのように補修すれば、 目立たなく、元の状態に 近づけることができるか 考え、工夫している。
方法:活動状況の観察
・環境をよくする事柄をい くつかの観点から考え、 よりよくしようと工夫し ている。
方法:活動状況の観察、ノ ート点検
B:いくつかの観点から工 夫している。
A:様々な観点から工夫し ている。
・様々な材料を有効利用し て、生活に役立つ小物を 製作することができる。方法:活動状況の観察、作 品確認 |
・補修の目的と布地に適し た方法で、衣服を補修す ることができる。
・玉結びや玉どめを隠す技 術を習得することができ る。
・スカート、ズボンの裾を 縫うまつり縫いと袖口の 裏布と表布を縫い止める たてまつりまたはくけ縫 いの技術を習得すること ができる。
方法:活動状況の観察、作 品確認
B:正しい方法で補修でき ている。
A:正しい方法で、きれい に目立たなく補修でき ている。
・資源の有効利用を理解し、 考えをまとめ、実践に結 びつけることができる。方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・不要になった布、布製品、 紙、その他を用いて生活 に役立つ小物類を製作す ることができる。
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・衣服を快適に着用するた めに手入れや補修が必要 であることを理解する。方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・補修の目的と布に適した 方法が説明できる。
方法:活動状況の観察
・資源の有効利用を理解し、
説明することができる。方法:活動状況の観察、ノ ート点検
・自分の製作過程について、 説明することができる。
方法:活動状況の観察、作 品カード点検
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時数
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指導項目
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指導
要領 |
学習活動(目標)
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生活や技術への関心・
意欲・態度 |
生活を工夫し、創造す
る能力 |
生活の技能
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生活や技術についての
知識・理解 |
進度 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
2
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地域の人々とふれあう
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B(6)ア
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・地域の生活に関心を持つ
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・身近な地域の問題をあげ ようとする。
方法:活動状況の観察
B:いくつかあげようとす る。
A:調べてあげようとする。
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B:工夫がされているか。
A:なるほどと頷く工夫、 デザインであるか。
・地域の問題を理解し、解 決方法を考えることがで きる。
B:自分なりに考えること ができる。
A:地域の人々のことも考 慮して考えることがで きる。
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方法:活動状況の観察、作 品確認
B:生活に役立つ小物を製 作することができる。
A:生活に役立つ小物をて いねいに、独創的に製 作することができる。
・地域活動などに参加する。方法:活動状況の報告
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B:自分の作品の制作過程 について説明すること ができる。 A:自分の作品の制作過程 について詳しく、相手 にわかりやすく説明す ることができる。
・地域の問題を理解し、ま とめることができる。
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1学年 指導計画時数配分と説明
A 生活の自立と衣食住 18時間 (3)ア、イで 9時間 (4)ア、イで 9時間
B 家族と家庭生活 17時間 (3)ア、イで 5時間 (6)ア、イで 12時間 (含むA(4)イ要素)
B分野の時数が多いように設定してあるが、実際は、B(6)イを拡大解釈し、A(4)イに付加をつけ、例えば花を飾る、家具の配置を考えるをさらに広い範囲でとらえ、住まいに役立つ、生活に役立つグ ッズの製作も指導計画に入れて年間指導計画を作成した。当然時数的に大きなものは製作できないので、タイトルを生活に役立つ小物作りとし、環境への配慮も考え、不要の布地や、調理実習でだされ た牛乳パックや箱の厚紙、トレー、ペットボトルなどを利用して、小物の製作をする計画を立てた。加えて、従来はかなりの時数を費やした、衣服(被服)製作(A(6)アイ)を3年間で履修する予定 はないため、A(3)ウで習得したまつり縫いなどもフィードバックでき、定着率が上がると考えた。
課題として、このような拡大解釈は、しない方がよいのかということと、B(6)アについてしっかり履修できていない指導計画のため、次年度は、さらに改善していく必要性があると考える。