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1.研究主題
 家庭生活への関心をより高め、実践力を育む学習指導のあり方
               ──小中連携を生かして──
 
2.研究主題について
   小学校学習指導要領の家庭科の目標では、実践的・体験的な活動を重視し、主に家  庭生活に焦点を当てて衣食住などに関する内容を取り上げ、家庭生活への関心を高め  るとともに、必要な基礎的知識と技能を身につけることを述べている。そして、家族  の一員として生活を工夫しようとする実践的な態度を育てることが最終目標としてあ  げられている。
   印旛地区教育研究会技術・家庭科研究部の研究主題も、授業を通して家庭生活への  興味関心を高め、生活に必要な基礎的・基本的な知識や技術を定着させ、問題解決的  な学習を充実させることにより、生活の自立を図ることをねらいとして設定されてい  る。
   市では、「学校改善」「学校・家庭・地域との連携」「連携共通6項目」を三本柱と  して、「生きる力」を身につけた児童・生徒をめざし、幼少中高連携教育に取り組ん  でいる。本校の含まれる中学校区では、「豊かな心の育成」「基礎的・基本的な内容  の確実な定着化」「自ら学び自ら考える力の育成」の3つを「学びの連携」の中心的  構想とし、「生きる力の育成」を目指している。
   上記3つに共通していることは、「生きる力」の育成であり、とりもなおさず「実  践力」を育てることである。家庭科において実践力を育てるには、まず家庭生活への  関心を高めることにより、自己の家庭生活を見つめ直し、よりよくしていこうとする  意欲を持たせたい。その中で、基礎的知識や技能の必要性に気づかせ、自分なりの創  意工夫をもたせながら、実践していく力を育てたいと考え、本主題を設定した。
 
3.研究仮説
   専門的な知識をもった人材や家庭生活の実践者である保護者を活用すれば、学習へ   の意欲が高まり、より確かな知識や技能を身につけ、実践する態度を育てることが  できるであろう。
 
4.仮説について 
   実践化を図るためには、家庭科学習への意欲を高めなければならない。そして、   実践力のもととなる家庭生活の中に生かせる知識や技能を身につけさせなければなら  ない。
本中学校区では、八街市幼小中高連携をうけて、小学校と中学校の教員が授業を協力し合う交流を実施していたが、今年度は、「ブリッジの日」という日を設定し、定期的に教員の交換授業をすることになった。5月に、中学校家庭科の先生が来てくださるということで、6年生の卵の調理実習を一緒に見ていただいた。学級でその話をしたら、「わたしたちも中学校の先生に教わりたい。」という声が多かった。また、6年の担任から、「担任では教えられないことを教えてもらって、とてもよかった。」という報告があった。
   以上のような経過から、家庭科指導の専門である中学校の家庭科の先生に授業を一  緒にしてもらい、児童の知識・技術の定着が図りたいと考えた。また、実習のような  場ではより多くの人の協力があれば児童のさまざまな創意工夫に答えられるだろうと  いう思いから、保護者に学習ボランティアとしての協力を依頼しようと考えた。
 
5.研究内容と方法
   (1) 中学校家庭科の先生との TT
     中学校区のプレ公開の授業で中学校の家庭科の黒澤先生と一緒に授業を行う。    
   実践した小題材 「針と糸を使ってみよう」  (「わたしにできることは」)
   授業を実践するまでの経過
     @ TTの依頼
     A 授業の題材の決定と大まかな内容の連絡。
     B 本時の授業の指導案をもとに、授業の流れと分担、用意するものの確認。     C 授業の流れや発問などの確認、当日使うものの準備。
   (2)学習ボランティアとしての保護者の活用。
    「針と糸を使ってみよう」の小物作りの時間に、ボランティアを募る。
募集の文書を配布するが、その前に家庭科だよりで学習の様子を保護者に伝えておくようにする。