技術・家庭科 学習指導案
1 題材名 「インターネットの利用」
2 題材について
(1)題材観
私たちは、「高度情報化社会」と言われる現代社会のなかで生活している。TVやラジオ、新聞や雑誌などのメディアが生活の中に浸透していることにより、多くの情報が私たちの身の回りを飛び交うようになった。特にここ数年で急速に普及してきたインターネットは、情報を受け取るだけの一方向的な他のメディアと異なり、個人が自宅から瞬時に情報の発信ができるという特色をもっている。そのため、インターネット上には様々な種類の情報があふれ、早く手軽に情報を手に入れることが容易となった。
しかしながら、それらの情報の中には、法律やモラルに反する内容のものや発信者の誤解による間違いの情報、意図的に流されたデマなども少なからず含まれている。そのため、情報を活用する場合にはそれらについても常に注意していく必要がある。そして、自分からネット上に情報を発信する際には、間違った情報や個人のプライバシーを侵害する情報、人を傷つけるような発言などあらゆることに細心の注意を払いつつ、受け手が有効に活用できるような良質な情報を発信していくことが必要である。
今後はインターネットを中心として個人レベルでの情報の発信が増えていき、間違いなくその重要性や社会性が増していくため、その意味で中学校で学習することは意義深いものであると。また、情報の取り扱いの中で安全に正確な情報を取捨選択する「情報活用能力」や著作権やプライバシーなどの問題などをはじめとするの「情報モラル」の指導も必要不可欠な重要性を持っているため指導の重点項目としたい。
(2)生徒の実態
本学級は、男子19人、女子15人の計36人学級である。クラスの雰囲気はとても明るく活発であり授業に対する取り組みも高
く、意欲的に取り組んでいる。授業内容への質問や生徒同士で教えあう場面なども多くみられる。
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授業開始時のアンケート調査では、左記のとおりである。コンピュータに興味を持って いる生徒の多さに驚かされる結果となった。
数年前と異なり、現在ではパソコンも珍しくなくなっており、インターネットも一般家 庭でも手軽に利用されるようになったことが主要な原因と考えられる。 |
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質問2の結果より、生徒から挙げられたものはほとんどすべてがパソコン上で動くアプ リケーションソフトであった。インターネットやホームページを利用するための道具とし てパソコンの利用が定着しているため、コンピュータとインターネットやホームページを 同一のものとして捉えている生徒もいた。
また、コンピュータ=パソコンと思い込んでいた生徒が多く、身近な家電製品にもコン ピュータは部品として取り込まれていることを知り驚いていた。
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(質問3)
自宅にパソコンがありますか。
・はい 15人
・いいえ 20人 |
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次にパソコンの家庭での普及度についてアンケートをとってみた。3年前に同様の調
査をした時はどのクラスでもパソコンを持っている家庭は5家庭も無かったが、各家庭
へパソコンが急速に普及していることが分かった。
続いてインターネット利用について 調べてみた。 |
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コンピュータのある家庭の6割がインターネットを利用していた。しかし常時自由に使える環境ではなく、親のいる時にしか使わせてもらえない、あるいは子供は使わせてもらえないという家庭も多かった。
今後は他の教科や総合学習等でもインターネットで情報検索をする機会がますます増加することが予想される。この授業の中で情報モラルと基本操作について学習・確認しておくことは、情報を安全にそして確実に扱うための大きな力になると考える。
3 題材の目標
「インターネットで目的の情報をすばやく見つけだそう」
・インターネットエクスプローラーや検索エンジンを正しく使うことができる。(知識・理解)
・情報をすばやく探し出すことができる。(技能)
・情報モラル等に留意し、情報を正しく活用することができる。(関心・意欲・態度)
・情報を早く探し出すための工夫をすることができる。(創意工夫)
4 指導計画(2時間扱い)
学 習 目 標 |
主 な 学 習 内 容 |
時配 |
評 価 |
・インターネットの利点と問題点
について考えることができる。 |
・情報収集の早さ、手軽さ
・情報モラルの問題 |
1
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・インターネットの利点について考えることができたか(関心) ・問題点についてそれを防ぐための方法を考えることができるか(関心) |
・インターネットを使いこなすこ とができる。
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・インターネットでの情報を調べ る方法を覚える。
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1
(本時)
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・目的の情報を探し出す手順を理解できたか。(知識)
・すばやく目的の情報を探し出すことができたか。(技能)
・すばやく情報を探し出すために工夫をしていたか。(創意)
・班員と協力して作業を進めることができたか。(関心) |
5 本時の指導
(1)目標 情報を早く正確に探しだすことができる。
探し出した多くの情報を取捨選択することができる。
(2)展開
過 程 目 標 |
時配 |
学習内容と活動 |
教師の支援活動および評価 |
資料 |
コンピュータの起動
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5 |
・コンピュータを起動する。
・環境点検表の記入をする。 |
・コンピュータ周りの環境点検をさせる。
・起動時に異常のあったコンピュータの修理 |
点検表
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キーボード入力練習
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10
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・キーボード入力練習ソフトを使 いキー入力の練習をする。
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・入力速度を計測し、チェック表へタイムを記入する。
※ホームポジションを意識しているか(関心)
※前回よりも早く入力できるようになったか(技能) |
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本時の学習内容の確認 |
5 |
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学習目標 :インターネットで目的の情報をすばやく見つけだそう |
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ソフトを起動する
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3
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・インターネットエクスプローラ ーを起動する。 |
・起動がうまくできない生徒にやり方を伝える。
・Yahoo! Japan のトップページを開かせる。 |
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課題プリント配布
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2
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・課題のプリントを配布する。
・グループを作り、必要ないパソ コンの電源を切る。 |
・調べる際のルールを説明する。
・全員が調べるように伝える。
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プリント
筆記用具
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欲しい情報を調べる
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20 |
・情報を早く探す
・プリントへ調べた答えを書く |
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プリント
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課題プリントの回収 |
2 |
・プリントの回収 |
・名前をきちんと書かせる。 |
プリント |
コンピュータの
終了作業
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3
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・コンピュータの終了
・環境点検表の記入
・あいさつ
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・正しい方法で終了しているか。(知識)
・作業の遅れている生徒には呼びかける。
・チェック表へ記入をさせる。
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点検表
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(3)評価
・情報を早く探しだすことができたか。
・探し出した情報から必要な情報だけを集めることができたか。