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第2学年 組 技術・家庭科(家庭分野)学習指導案
 
1,題材名 わたしたちの食品の選択
          〜地域の食材を生かして〜  A(2)(5)B(4)
2,題材について
 
(1)題材観
 現代はまさに飽食、過食の時代といわれている。世の中がめまぐるしく変化する時代の流れの中で、食生活においても多様化、複雑化し大変便利になったものの本来の食文化が薄れ食品本来の形や味、色さえ忘れかけてきている。
 千葉県は全国第2位の農業県である。にもかかわらず、私たちの食卓からは旬のものが消え、季節感がなくなってきている。トマトやキュウリなどの身近な野菜といえば夏野菜の代表である。しかし現在では、輸送や保存の方法も発達し、外国からの輸入も増えたことに加え、ハウス栽培などの技術の向上により年中スーパーなどの店先に並べられ、わたしたちの食生活を豊かなものにしている。また、魚介類などにおいても養殖や冷凍などの技術の向上により同様なことがいえる。
 千葉県が進める「千産千消」推進運動。「地産地消」という言葉をアレンジしたものであるが地産地消とは、地元で収穫された農作物を地元で消費しようという考えであり、新鮮な食材を比較的安価で手に入れるこができる。また、消費者側からも生産者の顔が見えやすいため食の安全性が叫ばれる現代の状況を反映して全国的に注目されている動きである。
 全国第2位の農業県でありながらスーパーなどには千葉県産の野菜が並べられていることが少ない。そのことから「千産千消」運動が勧められている。この運動は学校給食においても実施されており生徒が理解を深める大きな機会となっている。
 そこで今回、地域の食材について関心を持たせることにより生徒が自分の生活する家庭や地域の現状を知り主体的に課題を解決していこうとする態度を養いたい。このことにより地域に目を向け、地域の良さを実感することにつながると考える。
 バランスのとれた心と体はバランスのとれた食事から生まれてくる。この豊かな「食」の時代にあって、本当の「食」の意味を知らない生徒たちにこれからの時代を生き抜く食生活の知恵と力を身につけさせることが大切である。そして、わたしたちが住んでいるこの土地でとれる「旬」のものに目をむけさせながら、自然に対する感謝の念を育てるきっかけとしたい。なんといっても旬のものは味が良く栄養価も高い上に季節感がある。そうすることでこの土地の気候風土に適した健康な体が作られると考えるため本題材を設定した。
 
(2)生徒観  
 
 明るく、活気がある生徒たちであり、真剣に物事に取り組もうとする意欲がある。前期も後半にさしかかってきたが、限られた時間の中で多くのことを体験させ、一人ひとりの生活の自立へとつなげていきたい。そこで今回は、地域でとれる農作物に目を向けさせることにより、より身近に生産者を感じ取りながら、その野菜の良さや季節感を味あわせたいと考える。そうすることにより、今まで以上に地域に目を向け、食材を大切に思い、地域を愛する生徒に育つと考える。以上の主旨のもと次のような予備調査を行った。 
 
1 食べ物について興味がありますか。 2 家で料理をして家族に食べさせたことはありますか。
 
 
 
 
 
 
 

 

 

 
 
 
 
3 食事の材料を買いに行くことはありますか。
    
                                                                                                                   (人)    
 
4 スーパーなどで千葉県産という表示  5 表示でよく見る産地はどこですか。
  を見たことがありますか。              (県名又は、国名など複数可)







 
・フィリピン(8人)
・オーストラリア(5人)
・中国(2人)
・タイ(2人)
・ノルウェー(1人)
・ニュージーランド(1人)
・ブラジル(1人)
・インド洋(1人)
・青森(9人)
・北海道(6人)
・山梨(2人)
・千葉(1人)
・茨城(1人)
・群馬(1人)
・静岡(1人)
 







 

 

 
6 野菜や果物などの「しゅん」を知っていますか。
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
7 次の野菜やくだものからイメージする季節はいつですか。 
                             
 
 
       
 
 
             
8 野田市周辺で作られている代表的な農作物にはどんなものがありますか。(複数可)    
 
・落花生(20人)
・キュウリ(3人)
・トマト(2人)
・カボチャ(1人)
・インゲン豆(1人)

 
・キャベツ(9人)
・とうもろこし(3人)
・ネギ(1人)
・ジャガイモ(1人)
・人参(1人)
 
・大豆(5人)
・なし(3人)
・いちご(1人)
・ほうれん草(1人)
・スイカ(1人)
・米(4人)
・枝豆 (3人)
・レタス(1人)
・さといも(1人)
・ゴボウ(1人)
・未記入(5人)
 
〈考察〉
1 食べ物全般についての興味としては半数程度の生徒が興味を持っている。
2 大半の生徒が家で料理をしたこと(料理の経験があり)があり、家族に料理を食べさせてい   る。
3 食事の材料の買い物をしたことがあるが、行く割合を考えると週に1回程度よりも少ないので  あまり買い物には行っていないと考えられる。
4 千葉産の特産物(商品)を目にしていると考えられる。
5 表示では、フィリピン産のものを多く目にしており、その他の輸入品も目にしている。国産の  表示では、イメージからくるものもあるのか、青森産、北海道産が多く、上記4の千葉県産の  表示をみたことがある割合からみると千葉県産の表示はあまり目にしていない。または、それ  ほど意識していないと考えられる。
6 ほとんどの生徒が「しゅん」と言う言葉を知っており、おおかた意味についても理解できてい  る。
7 日ごろサラダなどでよく食べるトマトやキュウリについて、「しゅん」を知っている生徒がほ  とんどであるがトマトの冬やキュウリの冬などはっきりと季節と結びついていない生徒もい   る。いちごの冬はクリスマスから正月にかけての早い時期から出回りはじめているためと考え  られるが中には夏や秋と答える生徒もいる。なしの夏も同様と考えられるが、実際8月〜9月  という季節の節目の上で夏の終わりと秋のはじめと戸惑う生徒もいると考えられる。
8 千葉=落花生という定着があるようである。落花生を使用した土産物なども多く見られる。し  かし、野田市周辺で考えてみると、給食で“野田市の枝豆”が出されこともあり、そのことを  きっかけとして枝豆を野田市の農産物と答えていると考えられる。また、しょう油のイメージ  から大豆と答えている生徒もいる。米については、給食で野田市の米が使われ、学区の中に水  田が広がっていることもあり、米と答えている生徒もいる。
 
3,指導目標
 
  実践的・体験的な学習活動を通して生活の自立に必要な衣食住に関する基礎的な知識と技術を 習得するとともに、課題を持って生活をよりよくしようとする能力と態度を育てる。
 

 
(2)ア 食品の品質を見分け用途に応じて適切に選択する事ができる。
(5)ア 自分の食生活に関心を持ち、日常食や地域の食材を生かした調理の工夫ができる。
B (4)ア 食品の適切な選択、購入ができる。
 
4,指導計画             
時数 指導項目
 
指導
要領
学習活動
 
生活や技術への関心意欲・態度 生活を工夫し、創造する能力 生活の技能
 
生活や技術について知識・理解


























 
・食品の選び方 を考えよう





   (本時→)


















 
A(2)



B(4)


A(5)







         








 
・食品が食卓に上 がるまでを整理 してまとめる。

・生鮮食品の特徴 について知る。

・千産の農作物等 を生かしたアイ ディア料理を考 え、発表する。

・加工食品の特徴 について知る。




・食品の表示やマ ークの内容を知 る。

・食品添加物の目 的と安全性を考 える。

 
・食品の流通につ いて感心を持っ ている。




・意欲を持って料 理を考えようと している。


・加工食品に関心 を持ち適切な利 用法について考 えようとしてい る。

・食品の表示やマ ークを知り食品 選択の観点を考 えようとする。
・食品添加物など に注意して適切 に加工食品を選 暴とする。

 







・千産の農作物等 を生かした料理 を工夫しようと している。

・加工食品を適切 に選択しよりよ く生活に取り入 れる工夫ができ る。

・食品を適切に活 用するための工 夫ができる。

・食品添加物の安 全性を考え食品 選択を工夫す  る。
 







・アイディア料理 を考えることが できる。


・調理の目的用途 に合わせて品質 のよい生鮮食品 や加工食品を選 択し購入、活用 できる。
・食品を目的や用 途に応じて適切 に選ぶことがで きる。
・加工食品の中で も安全性を考え て適切に選ぶこ とができる。

 
・食品が食卓に上 がるまでの流れ がわかるか。

・生鮮食品の特徴 について説明す ることができ  る。




・加工食品の表示 やマークの意味 を説明できる。



・食品の表示やマ ークの意味が説 明できる。

・食品添加物の種 類や使用目的、 使われている食 品を説明でき  る。
 
5,本時の計画
 
(1)本時の目標
・身近な地域の特産物にはどのようなものがあるかを知り、特産物を生かした料理を考えることが できる。
                
(2)展開 (評価を(3)評価としてまとめる記入例)
  学 習 活 動 時配 指導上の工夫と教師の支援 資料等


  











 

・食品がどのような流れで食卓 に上がるのかを考える。

・魚や野菜をどのように購入し ているかを考える、発表する。

・産地について知る。

・千葉県の農林水産業の全国順 位を知る。




 


    5









 

・食品が食卓に上がるまでの手順を確認する。


・小売店やスーパーマーケットなどいろいろな 場所で購入していることに気づかせる。

・食品には産地があることを知らせる。

・全国において千葉県と野田市の生産順位を知
 らせる。

    ○落花生   ○野菜
    ○枝豆    ○牛乳
    ○なし    ○伊勢エビ
    ○米           など
  
教科書







資料
(プリント)




 







深める










 
     




ワークシート
参考例













 



 

 愛情いちばん
  『旬』の産物を生かした料理を考えよう
 



 
・千産の食品と旬を調べ、ワー クシートにまとめる。
        








・考えた料理を発表する
  主材料と季節
  料理名
  ポイント
 
30









 10



 
・郷土料理の例を提示し、楽しんで取り組める ように配慮する。

・一人ひとりの取り組の様子を観察し、個人ま たは全体のアドバイスをしていく。
  
(アドバイスの1つとして栄養士さんにおいし い食べ方や調理方法などのヒントを質問して も良い。)


・互いの料理を聞き、認め合う雰囲気になるよ うに配慮する。


 


まとめ

・本時のまとめをする

・特産物を生かした料理を考え た感想をまとめる。


5

 

・千産千消運動について知らせる


 




 
 
(3)評価
 
  B:
  A:
 
地域の食材を選び、料理を考案することが出来る。
地域の食材の栄養や調理法、色どりなどより、料理を考案することが出来る。
 
(2)展開 (評価を展開部分に組み入れた記入例)
  学 習 活 動 時配 指導上の工夫と教師の支援(評価) 資料等






 づ
 く









 

・食品がどのような流れで食卓 にあがるのかを考える。

・魚や野菜をどのように購入し ているかを考える、発表する。

・身近な食品をあげ、流通のし かたによって分類する。
    



・産地について知る。





 


  10














 

・食品が食卓に上がるまでの手順を確認する。


・小売店やスーパーマーケットなどいろいろな 場所で購入していることに気づかせる。

・食品はそのままの状態だけでなく加工されて 流通するものもあることを知らせる。

○食品が食卓に上がるまでの流れがわかった  か。(知)

・輸入食品が年々増加しているが、食品には産 地があることを知らせる。

・食品には生産されてからすぐ消費地に出回る ものと加工されてから出回るものとがあるこ とに気づかせる。
 
  
教科書











資料
(プリント)




 







深める


















 
     




ワークシート
参考例





















 



 

 愛情いちばん
  千葉の産物をいかしたアイディア料理を考えよう
 



 
・千産の食品と旬を調べ、ワー クシートにまとめる。
        












・考えた料理を発表する
  主材料と季節
  料理名
  ポイント




 
25









 10











 
・郷土料理の例を提示し、楽しんで取り組める ように配慮する。

・一人ひとりの取り組の様子を観察し、個人ま たは全体のアドバイスをしていく。
  
(アドバイスの1つとして栄養士さんにおいし い食べ方や調理方法などのヒントをを質問し ても良い。)


○資料を活用し、アイディア料理を懸命に考え ている。(工・技)


○積極的に意見交換ができる。(関)


・たがいの発表をきき、認め合う雰囲気になる ようにする。

○それぞれの班の発表を意欲的にきけている。                  (関)
 


まとめ

 

・本時のまとめをする

・特産物を生かした料理を考え た感想をまとめる。

 


5



 

・千産千消運動について知らせる

○特産物(地域)を大切にしていこうとする意 欲を持つことができたか。(関)

 






 
 
 
(2)展開(展開部分に班の話し合い、発表まで組み入れた記入例)
  学 習 活 動 時配 指導上の工夫と教師の支援(評価) 資料等






 づ
 く














 

・食品がどのような流れで食卓 にあがるのかを考える。

・魚や野菜をどのように購入し ているかを考える、発表する。

・身近な食品をあげ、流通のし かたによって分類する。
    (2〜3種類)



・産地について知る。

・旬について知る。








 


  10



















 

・食品が食卓に上がるまでの手順を確認する。


・小売店やスーパーマーケットなどいろいろな 場所で購入していることに気づかせる。

・食品はそのままの状態だけでなく加工されて 流通するものもあることを知らせる。

○食品が食卓に上がるまでの流れがわかった  か。(知)

・食品には生産されてからすぐ消費地に出回る ものと加工されてから出回るものとがあるこ とに気づかせる。

・とれる量の多い時期を旬といい、味が良く栄
 養価が高いことを知らせる。

・輸入食品が年々増加しているが、食品には産 地があることを知らせる。

○産地や旬についてわかったか。(知)
 
  
教科書


















資料
(プリント)


 







深め る














 
     




ワークシート
参考例


















 



 

 愛情いちばん
  千葉の産物をいかしたアイディア料理を考えよう
 



 
・千産の食品と旬を調べ、ワー クシートにまとめる。
          (個人)






・班になり、お互いのアイディ アを発表しあう。

・班の代表料理を決定する。



・考えた料理を発表する
  主材料と旬
  料理名
  ポイント
 

15







10



10






 
・イラストや彩色などをした郷土料理の例を提 示し、楽しんでと理くめるように配慮する。

・一人ひとりの取り組の様子を観察し、個人ま たは全体のアドバイスをしていく。

○資料を活用し、アイディア料理を懸命に考え ている(工・技)

・班長を中心として、それぞれのアイディアを 交換し、班としての一品を選べるように助言 する。

○積極的に意見交換ができる。(関)


・たがいの発表をきき、認め合う雰囲気になる ようにする。

○それぞれの班の発表を意欲的にきけているか どうか。(関)


ま と め

 

・本時のまとめをする

・特産物を生かした料理を考え た感想をまとめる。



 


5





 

・興味のある献立があったかなどの発問をして 実践への意欲を高められるように配慮する。

・千産千消運動について知らせる

○特産物(地域)を大切にしていこうとする意 欲を持つことができたか。(関)
 








 
 
(3)評価
 
・食品が食卓にあがるまでの流れがわかったか。
・生鮮食品の特徴(旬)について知ることができたか。
・身近な地域の特産物にはどのようなものがあるかを知ることができたか。
・特産物を生かした料理を考えることにより、身の回りの調理品やメニューなどにも関心を持ち、 自分にできる簡単な料理についての幅を広げようという意欲を持つことができたか。
 
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